以前から自分は「晴れ男」だと思っていたが、今日程強く感じたことはないだろう。
今日は中間検査の日で、構造設計者とは10時に現場で事前検査を行う予定にしていた。
ところが、生憎朝からの大雨。それも雷を伴っていたので、さすがに今日の検査は無理だろうと半ば諦めていた。しかし、車を走らせ現場に向かう道すがら、現場の方面が明るくなっているのに気づき、もしや?と思った。今考えても不思議だが、到着する5分前には完全に雨は止んでいた。どうやら今回も「晴れ男」の称号を返上せずに乗り切った。
ところで、私の事務所では現場の状況を、デジカメ写真を利用して頻繁に構造設計者と確認しています。したがって、検査の段階で指摘することは細部の確認事項が主となります。それでも、意匠設計者である私と構造設計者が現地に赴き、ポイントで現場監理を行い、施工者とコミュニケーションを計るのは質の高い建物をクライアントの皆様にご提供するために、とても重要なのは間違いないと考えています。慣れた方法で施工したがる建築会社にとっては、例えばどの程度のコンクリートの被り厚をどのような場所で確保することが構造(強度、耐久性)上重要なのかを再認識することは必要です。また、私からもデザイン的な意図やこだわりを共有してもらうことが可能となります。
このように、設計者と造り手が一体となって建築を作品として仕上げるために、建築に携わる皆さんの意識のレベルを上げるように心掛けています。建築を図面通りに造るのは簡単なようで、実は手間がかかる作業なんです。これが大量生産の住宅との造り方の違いでもあり、建築家の腕の見せ所のひとつだと考えています。
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