今日は、おそらく、生涯忘れることのできない一日になったと思います。
大学の指導教授として研究室でお世話になってから師と仰ぎ、卒業してからも、海外留学から日本に一時帰国しては、近況を報告しに伺い、そして6年前に始めた社寺建築の研究においても大変お世話になった廣瀬鎌ニ先生が旅立たれました。廣瀬先生、本当にありがとうございました。
告別式で紹介された内田祥哉先生からの弔電は、同時代に建築家として、研究者として活躍された良きライバルからの素晴らしいメッセージだったと思います。最初に内容が紹介された時はどなたが書かれたのだろうか。。。と、その内容に感激していたのですが、最後に内田祥哉さまからの弔電でしたと聞いた時、流石は内田先生だと印象に残りました。
晩には椿山荘にて、伊藤延男先生の「GAZZOLA賞の受賞をお祝いする会」が、「文化遺産を未来に繋ぐ森づくりのための有識者会議」主催で行なわれました。来週はイコモス主催の記念パーティーが行なわれます。思えば6年前、廣瀬先生に研究のテーマや目的をお伝えしにご自宅へ伺った際、「そのような研究であれば伊藤君だな」と言われたことを昨日のことのように思い出します。どうにか伊藤先生とお会いする術はないか調べていたところ、たまたま先生が発起人となっている「文化財を未来に繋ぐ森づくりのための有識者会議」の存在を知り、会員になりました。その後、シンポジウムなどでお会いする機会があり、論文を見ていただくことができました。伊藤先生との出会いも、廣瀬先生の一言がなければ実現しませんでした。
本日のパーティーでは坂本功先生や藤井恵介先生など、大学の研究者や様々な伝統技術保持者、京都仏教会理事長の有馬頼底さん、さらには文化庁や林野庁の方も参加されていましたが、伊藤延男先生の隣に内田祥哉先生がいらしたので、早速、ご挨拶に伺い、本日の弔電に感激したことをお伝えすることができました。
廣瀬先生、伊藤先生、内田先生と、同時代に戦後の日本の礎を築かれた方々との不思議な繋がりを感じた、おそらく生涯、忘れることのできない一日となりました。
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