「目白の家」の現場が始まった。
この家は、内部の柱や梁を見せる真壁で設計した。クライアントには設計当初から国産材、それも関東の杉や桧を使うことに賛同いただき計画してきた。自らがメンバーでもある「文化財を未来に繋ぐ森づくりのための有識者会議」でも、日本の林業の再生のためには何よりも国産材利用の重要性を認識していたが、漸く実行できる機会を得た。
本日は、クライアントと工務店の担当者と共に群馬県の製材所へ材料の検品に行った。そこには、棟の梁に使用する丸太(末口240mm)や登り梁などの候補が用意されていた。それぞれ個性的で魅力があったが、いずれも樹齢80年の目が詰まった榛名山の杉だ。樹齢80年と言えば戦前なので、戦後の植林政策以前の貴重な材料でもある。以前、榛名町の景観づくりで報告書をまとめたことがあり、その際、榛名の植林地も見ていた。何事もご縁と言うが。。。榛名とますますご縁で繋がったような気がした。
製材所まで来て消費者が材料を検品することはめずらしいようで、製材所の方も特に良い材料を吟味して下さった。このような、生産者と消費者の顔が見える家づくりは外国産材では不可能な方法で、最も贅沢だと思う。今後も国産材を利用した家づくり、そして、生産者と消費者の顔が見える家づくりを提案していきたい。そして、いつの日にか、花粉症が日本から消えるかもしれない。。。無理な夢ではないと思う。
[前期は2つの設計講義やゼミがあり、仕事の合間にブログを書く余裕がありませんでしたが、授業もあと2週間となり、漸くブログを書く元気も復活です!]
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