今日は、JIA(日本建築家協会)世田谷地域会による社会貢献の活動の一環として、ここ数年続けてきた、世田谷区内の小学校でのワークショップに参加させてもらいました。
対象は6年生で、9グループに分かれて9人の建築家が、子供たちが予め割り箸と輪ゴムで作成した模型の家を、長さ1.6mと0.8mの角材と大きな輪ゴムを使い、90分位内で皆で協力して造り上げるワークショップです。我々建築家の役割は、造り方や構造のアドバイスと、何よりも作業の手助けです。
私が担当させてもらった班は2人の欠席者がいたため6人でしたが、3人づつの2チームに分かれ、3層構造の1層目を造るチームと、塔状の2層を造るチームで作業を分担しました。最後に合体して建て上げるのですが、強度的に持ちこたえるかが心配でした。終盤にさしかかり作業が遅れたため、精度が悪くなったものの、どうにか無事に建て上げが完成し、担当者としてホットしました。割り箸が17cm程ですから、約10倍の大きさになる訳で、屋根の高さは6m以上にもなりました。小学校には個性豊かな家が9棟建ち並び、さながら小さな町が完成しました。小学校では毎年恒例の行事になっていて、来年参加する5年生も目を輝かせながら見学に来ていました。
2日前に、都市大建築学科の1年生の設計の授業でも、日本の林業の現状と木造建築の大切さについて講義を行いましたが、今回のワークショップでは、少し大きな木材で構造物を造るプロセスを肌で感じ、また身体でも感じてもらえたと思います。子供達の身長よりも長い実際の建材に近い材料を使った五感でのものづくりの体験は割り箸の工作とはひと味違う、とても大切な教育だと思います。ロンドンのAAスクールでも様々な材料を体験できるワークショップがあり、AAに居た時を少し思い出しました。建築学科の大学生にも、似たような体験をしてもらいたいですね。。。
今回は初めての参加でしたが有意義な活動には今後もできる限り参加したいと思います。
写真撮影:金山真人さん
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