7月3日(土)に立命館大学の歴史都市防災シンポジウムにて、現在進めている研究の一部、寺院の防災に関する論文「近代寺院本堂の防災 関東地方・近畿地方の実態と意識」を発表した。現在は、寺院本堂の防災以外にも、本堂の構法の変遷や維持管理など、長寿命建築としての課題を研究している。本来、日本の寺院本堂は建てた後の維持管理が技術と共に継承され、200年や300年は当たり前のように使われてきた歴史がある。 現在、建築の長寿命化がとても重要な課題で、国の政策としても様々な試みがなされているが、本来、その目的からして用途が変わることがない寺院の本堂は純粋に300年以上の寿命を前提に造られてきたと考えられる。これは、是非、現代でも継承してもらえればと願わずにはいられない。
立命館大学での防災研究の分野は、京都など古い寺院が多い地域では特に関心が高かったようだ。論文発表の後、京都新聞から取材を受け、先日、夕刊の一面に論文に関する記事が掲載された。京都新聞