7月25日以来、ブログの更新ができていない状況を各方面から指摘されつつ、3ヶ月以上も過ぎた。昨日は、1年生後期の設計「週末住宅」の中間講評があり、そろそろブログを復活させなければと思い立った。
言い訳になりますが、住宅から本社ビルなどの設計をまとめる実務の合間に、8月には東京都の30寺院での現地調査と関東6県へのアンケート調査が始まり(4年生の2名が担当)、9月には建築学会で論文発表、10月には浅草の観光文化センターのコンペ提出と、息付く暇もない状況だった。ブログを更新するのは大変だとあらためて実感した次第。
さて、1年生にとって初めて建築を設計する課題となる「週末住宅」の指導を武蔵工業大学建築学科の非常勤講師として担当させていただき、今年で5年目になる。同じ課題にも係らず、毎年120名×5年分=600作品がひとつとして同じにならないのは当たり前のようで、とても新鮮だ。敷地の場所が自由(広さ、形状、方位は指定)とは言え、初めて建築の設計をする学生のアイデアに関心することも多々ある。私が一人で頑張っても10〜20案くらい出せるかどうか。そういう意味では教えるというよりも共に学んでいる状況と言える。なかでも特に評価した学生は、1.日常生活と比較して週末住宅に何を求めるか、すなわち週末住宅とは何かを考え悩んだ末に辿り着いたテーマが明確で、2.思考のプロセスを建築空間に置き換える際のデザインセンスが良く、さらに、3.プレゼン(主に計画説明と模型を利用したビジュアル表現)が上手い学生だ。このような学生が毎年、数名いるので関心する。流行の建築作品の真似ではない、自分自身の独自の形を造る思考のトレーニングが始まった。