7月7日は七夕だった。商店街の飾りに地域の住人がそれぞれの想いを綴るのは毎年の風物詩になっていたが、我が家にも小さな七夕飾りがあった。個人的なことで恐縮ですが、誰に言われる訳でもなく、5歳になる長男が本人の字で書いた短冊を見て思わず嬉しくなった。「おうちのせっけいのひとになりたい」。ホームページのプロフィールでも書いたが、そう言えば私が祖父に連れられて行った円融寺(重要文化財、室町初期の建立)の大改修の現場で感動したのも5歳の時だった。世代を超え、子供が祖父や親の仕事を見て何かを感じていることを再認識し、改めて親の責任は重要だと感じた。息子の気が変わらないように、背中を意識しつつ頑張らねばとの思いを新たにした。
ちなみに、円融寺大改修の棟梁だった祖父、佐々木嘉平は屋根裏の奥から「我が手よし、人見よ」と墨書された一枚の棟札を見つけたとのこと。これに感動した祖父は「その手よし、我見たり」の応札を書き、2枚一緒に再び屋根裏にしまい込んだそうです。時代を超えて受け継がれる伝統文化、そしてそれらを支える職人技のこれからについて、私なりに「近代社寺建築の変遷に関する研究」を通じて考えていきたいと思います。
粋ですね~。
日本の伝統は守っていかなくてはと、いつも京都に帰るたびに思ってしまいます。
投稿情報: 今西高生 | 2008年8 月30日 (土) 00:51