2年生前期の設計の最終講評(ファイナルレビュー)が昨日行われた。
1年生の前期から設計の講義を担当しているので、約1年半前には高校生だった学生達の成長にあらためて驚かされ、また自らも彼らの自由な発想に刺激を受けた。
今回の課題では学生にとっては初めて具体的な敷地(等々力渓谷に隣接)を与えられ、500㎡という小規模とは言え、公共建築(アートフォーラム=街角美術館)を鉄筋コンクリート造で設計するといったプログラムで、直前の課題(木造2階建の住宅設計)と比較してかなりハードルが上がった。しかし、それにも拘らず、個性的で自分の想い描いているイメージをどうにかカタチにまとめてきた。
昨日は授業が終了した後で、担当する講師陣以外にゲストの方々にも参加いただき、学生に講評をしてもらう機会を設けた。何日も徹夜が続いた学生も多いと聞いたが、最後まで傾聴している姿は素晴らしく、見ていて感心した。自分の作品をまとめるまでの過程は苦労も多いが、産みの苦しみ(?)を乗り越え、建築を創作することの喜びを共感してくれたことが何よりの収穫だった。120名の学生のこれからの成長がますます楽しみだ。
なお、武蔵工業大学建築学科の建物は、2008年度日本建築学会作品賞(設計:岩崎教授)を受賞しました。とても、素晴らしい建築空間で、日本はもちろんのことペンシルバニア大学(アイビーリーグ)の大学院など、米国のどの大学よりも恵まれた建築設計教育の環境が整ったと実感しています。