12月11日(土)に「目白の家」の内覧会を開催しました。年末の週末にも関わらず、お越しくださった皆様、ありがとうございました。
5年目となる大学での「近代寺院本堂の研究」を通じて木造伝統構法の技術継承と日本の林業再生の課題と向き合う中で、住宅の設計でも国産材を利用した真壁(内壁)構法で計画を試みることとし、若くて才能のある大工さんに手刻みの技術で加工してもらいました。
群馬県の製材所での検品、川越の加工場では大工さんにとっても初めての試みとなる登り梁の継ぎ手加工「台持ちシャチ」の検査を行いました。上棟から竣工まで約4ヶ月かかりましたが、最後まで丁寧な仕事をしていただきました。若くてやる気のある大工さんに日本の良い伝統技術を継承してもらう為に、設計者として果たすべき責任を感じました。
また、環境の面からも住宅の「地産地消」は重要な課題ですが、今回採用した群馬県産の土台、柱、梁などの構造材を通じて関東の杉材や桧材が予想以上に良く、ポテンシャルの高さを再認識しました。少し前までは当たり前に行なわれていた、近くにある良い建材を利用した「家づくり」を、これからも実践していきたいと考えています。